(絵本) ゆきのあそぼーい|少し難しい本を読んであげる効果とその時のコツ

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「ゆきのあそぼーい」という蒸気機関車”あそBoy”を題材にした絵本の読み聞かせをした。読み聞かせが子どもだけでなく親や親子関係にとってもよい影響を与えることを実感する夜だった。今回はそのことを忘れないようにまとめておこうと思う。

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今回の絵本「ゆきのあそぼーい」

今回読んだ「ゆきのひのあそぼーい」は表紙にどーんと蒸気機関車の絵が描かれており、蒸気機関車好きの息子はきっと興味を持つだろうと思って図書館で借りてきたものだ。

内容的には5歳の息子には少しついてくるのが難しいと思ったが、好きな機関車のストーリーということでがんばってついてくるかもしれないと思うところもあり、ひとまず読むことにした。

「ゆきのあそぼーい」は親子二代の機関車を通じた切ないストーリー

絵本の登場人物は少ないものの、よくあるお父さん、お母さん、ぼくによる単純な話ではなく、そして時間の経過が早い展開になっている。

雪遊びをしたお父さんとの思い出が語られ、すぐ次にはお父さんは亡くなるシーンがくる。そしてお父さんと死別した”ぼく”をお父さんの同僚の”いしいさん”が励ましてくれた描写で”ぼく”の子ども時代があっという間に終わる。

25年後、成長した”ぼく”は機関助手として、この日を最後に機関士を引退する”いしいさん”が運転するあそぼーいに乗り、ラストランをサポートする。

その走行途中、白昼夢を見る不思議な体験をする、というお話になっている。

本と作者について

この本は少々古い本で、ネット思いつく販売サイトでざっとみる限り、今は手に入れるのが難しいのかもしれない。もし気になった方は図書館も合わせて探してみると見つかるかもしれない。

作者は飯田栄彦さんという児童文学者で、ざっと調べてみると講談社児童文学新人賞日本児童文学者協会賞を受賞されたことのある著名な方のようだった。

今回気づいた読み聞かせの「コツ」

今回特に意識したことや気づいたコツは以下のものがあった

  • 読み聞かせ途中でわかりやすい言葉に置きかえて言い直してあげたり、易しい言葉に変えて補足をしてもいい
  • 読み終わったあとにざっくり振り返りをしてあげるのもよい

易しい言葉で言い直すことで置き去りになるのを防ぐ

亡くなった父と同僚だったいしいさんというキャラクターがいる。ストーリー冒頭でいなくなってしまう父親に対して小さい子は混乱するだろうし、職場の同僚という間柄がわかりにくいかもしれない。

そこで色々なことで例えたりした。「駅に何人かいる駅員さんたちみたいに」とか「同じ幼稚園の先生同士みたいに」だとか、息子にとって馴染みのある世界で例えてみたりをしていった

他にも幼稚園児にはちょっと難しいニュアンスかもしれないなと思うところがあれば、「〜だったんだね」というように易しい言葉で説明を付け加えて補足してあげることをするようにした。

読み終わったあとにおさらいをする効果

息子の普段の様子から考えると、おそらく理解が追いつかなかっただろうなと思った。突然25年後になってしまうような時間の経過や変化を追うのは難しそうだと思った。25年という時間の長さは幼稚園児にとっては想像がつかない感覚だからだ。

僕は、読み終わった後にまた1ページ目から振り返りとざっくりとストーリーのおさらいをしてあげた

読み聞かせが親子のコミュニケーションをより良くする

いつもは黙って聞き絵本が終わればおしまいになり、すぐベッドに入っておやすみなさいという流れだったが、おさらいを始めると、息子はこれまであまりすることがなかった質問をたくさんしてきた。

「この人がいしいさんなの?」「これが”ぼく”?」「”ぼく”が運転してるの?」といった具合に次々に質問が出てきた。何か息子のスイッチを押したようだった。

いつもは3歳ちがいの上の子に合わせて話の腰を折らないように一歩引いているのかもしれなかった。

ダイジェスト的な振り返りの時間があったことで、「僕に説明してくれてる」と感じられて安心したのかもしれない。遠慮せずに聞いて良いタイミングなんだと思って質問し出したのではないだろうか。

繰り返し指差しながら質問し理解を確かめてもいるようだった。

「この子供が小さい頃の”ぼく”で、次のページからはこの子が大きくなって機関助手になったところからのお話なんだよ」「これがあのときの石井さんで、こっちが大人になった”僕”で、一緒に機関車の運転をするようになったんだよ」そんなふうに、彼が納得するまで一部分読み直したりを少し長い時間かけて行っていった。

読み聞かせは親にとって子どもをわかってあげられる機会

このやりとりを通じて改めて親としても発見があった。

それは子どもの理解力の確認ができたことはもちろんとして、それを踏まえて今後僕は、子供達に話しかける時に使う文章の複雑さを調整することができるようになると思ったことだ。彼らのレベルに合わせた話し方を心がけてあげられる。

僕はこの「ゆきのあそぼーい」という絵本を題材にして、今この子たちはどのぐらいの簡単な言い方やスピードで話してあげると彼らにとってわかりやすいのかと言うことをを改めて考えることができた。これはきっと親子のコミュニケーションにもいい影響が出ると思えた瞬間だった。読み聞かせを行っていく意味をまた一つ感じられた瞬間だった。

届く易しい言葉で伝えよう

上の小学生の子がいることもあっての慣れか、僕はどうも幼児である長男に対して少々雑な説明をしてしまったり、難しい言葉や話し方でも気にせず押し通してしまうところがあると自分でも思っていた。

生活の中で子どもの理解力のチェックをする方法はある。

例えば普段のその子と自分との会話の中で、自分の話に対するその子の反応から直接観察することができる。

しかしそれはあくまでも僕自身の言葉のセンスで、そのとき伝えたいことや教えたいこと、時間的な制約(今すぐ、早くこれをやってほしいという状況とか)など自分では無意識な色々な「枠」のようなものがある中で行っている。

一方で絵本などを使った読み聞かせでは、世界中の作家が作った素敵なビジュアルとストーリーを使う。

僕自身からは出てこない語彙や言葉遣いのセンスでできた文章や、目を惹く情景を一歩引いたところから読み聞かせてあげることで、その子から引き出せる反応のバリエーションをさらに豊富に感じることができる。

「この子はこのぐらいのことは理解できるだろう」と思っていたことが意外とそうでなかったりする。そんなときは、これからはもっと易しく簡単な言い方を意識してあげないといけないな、と気付けるのだ。逆に、思ったより複雑なことを理解できているシーンがあったりもするので、成長を感じられることも喜びになる。

そして寝かしつけ・読み聞かせを行う時そこにはゆったりした時間が流れていて、じっくりと向き合ってあげることができる。この時間は100%子どもに向ける時間だという意識が僕自身に持てる。

きっと普段のコミュニケーションがもっとよくなるだろうと思ったし、そうしていこうと思えた夜だった。


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